アセット

1日1回のゲーム開発進捗ツイートが大事という話

今回は趣味でゲーム個人開発している人のTwitter運用について考えた記事です。
(最近、色々と考えさせられることがあったので)

ざっくり言うと
1日1回のゲーム開発進捗tweetだけで、
半年程でフォロワー1000人増やした話です。

これまでの実験の結果を踏まえて振り返りをするので、
何か参考になる部分があれば幸いです。

▼私がSNSで発信する理由

まず、なぜ開発進捗をSNSに投稿しているのかという話。
私の場合はコレ↓

・まずは自身の存在を知ってもらうこと
・そして作品に興味を持ってらうこと
・公開したときに遊んでもらうこと
次の作品にも興味を持ってもらうこと
・そうして作家としてファンを増やすこと

特に、パブリッシャーもついていない
個人開発者が自身のファンを増やそうとした場合に最も手軽な手段がSNS。

さらに重要なモノがもう一つ。
・思いついた面白いアイディア
・様々なパターンのグラフィック
などを試しに投稿して「その反応を見れる」ということ。
営業界隈などで言う「テストクロージング」に近いもので
販売前にユーザーの反応を程度知れるという大きなメリットがあります。

ですが、
目的を達成するためには様々なハードルがあります。
「見てもらう、興味を持ってもらう」ことを目的とする以上、
読者の目、求められているモノを考えて投稿した方が効率が良い。

何も考えずに投稿して「見てもらえたらラッキー」でもよいのですが
SNS運用の時間的コストも0ではありません。
私個人としては、SNS自体を楽しんでいる部分もありますが
結果が出ないならやる意味がないと思っているタイプです。

ってなわけで、
分析を元にインプレッションを伸ばすための実験をしておりました。
その経緯と結果を以下にまとめます。

 

▼実際に発信した結果と実験について

まず、私のアカウントの運用方法について。
・基本的には1日1tweet
・ゲームの開発進捗以外はほとんど投稿しない
・朝の出勤前に投稿する
という運用です。

実際、進捗tweetで見てくれる人を増やすのは難しかったのですが、
伸びやすいツボさえ抑えておけば、一定まで伸びました。

実験開始したのが2021年の8月ごろから半年。
まずは実験結果だけまとめます。

増加フォロワー数
2021年:8月 → 新規8(いつもこの程度)
2021年:9月 → 新規65(伸び始めた)
2021年:10月 → 新規96
2021年:11月 → 新規66
2021年:12月 → 新規172
2022年:1月 → 新規371(ピーク)
2022年:2月 → 新規194
2022年:3月 → 新規40(ネタ切れ)

くらいの推移です。
今年の1月が一番伸びました。

簡単にまとめると
・ピーク時にひと月で371人増加
・実験開始から半年と少しで合計約1000人増加
という狙い以上の数字になってくれました。

その間、自分からフォローしてフォロバしてもらうパターンはほとんど無し。
純然たる自然流入勝負。

 

▼なぜ1月に伸びていたのか?

それを説明する前に、
まずSNSで伸びやすいのは、
1,シンプルに楽しいモノ
2,ビジュアル的に好きなモノ
3,共感できるモノ
4,有益な情報

などでしょうか。
しかし、全く同じ投稿でもTwitterの仕様に阻まれて伸びなかったり、
逆にそれを回避して投稿するとやたらと伸びたりすることもありました。

そしてTwitterの仕様について詳細まで把握しているわけではないのですが、
投稿が途切れるよりも「有効なtweetを連続して投稿」した方が、全く同じ内容でも明らかに伸びやすい印象でした。
(とはいえ、予告なしに仕様は変わるのであてになりませんが)

というわけで、
導き出した結論が
「自分が一番得意なモノをストックして連続で一番伸びるように出したらいいのでは?」
ってことでした。その結果、1月に伸びました。

 

▼実際に投稿した自分が得意なモノ

私の場合、ステージ背景や演出など
ビジュアル面での進捗に対してtweetが伸びることが多かったので、その方向性で行きました。
さらには、今回は私自身の作品のファンを増やしたかったので
アセットを使った背景ではなく、Blender等を使って自作した背景やテクスチャ素材多めで勝負しました。

水面の表現やシステム自体は購入したアセットです↓

 

▼他の手法の実験結果

ここで、それ以外の運用では伸びなかったのか?という疑問。

今回の実験より前の1年間、
・開発進捗tweetをしながら、要所要所で伸びそうなtweetを混ぜる
という手法をとっていたのですが、それは結果的に失敗でした。
本来なら伸びるポテンシャルがある進捗tweetも、
勢いに乗っている状態で投稿しないと威力が激減していました。

以前、「コレ、絶対伸びる!」という自信があったのに全然伸びなかったtweetがあり、
それをこっそり連投実験中のタイミングで文面も動画もほぼ同じで混ぜてみたら
以前の5倍以上伸びていました。

そして、フォロワー数の増加具合の計算として、
RTが増えて「100いいね」を超えたtweetがあると、
それに対してフォロワー数が増え始める傾向があったので、
・有効なtweetを散らして要所要所で出す手法
ではその壁を突破できなくて低空飛行が続きました。

 

▼得たモノ

正直、リリース直前以外の変なタイミングで
フォロワーやインプレッションだけ増やしても何のメリットもありません
一時的にモチベーションが上がるかもしれませんが、
逆にフォロワー数が減ったりtweetが伸びなくなるとモチベが下がるので。
そうなると「SNSでチヤホヤされること」が目的になってしまうので
ゲーム開発じゃなくてもよくなってしまいます。本末転倒。

というわけで、今回の実験はそれ自体がメリットになるように企画しました。
(ってか最初はホラー系銃撃戦ゲームだったのに急にしれっと企画をすり替えた)

まず、今回の企画は
・綺麗な環境を主人公が歩くだけ
・背景のモデル、癒される環境音がメイン
・背景は可能な限りシンプルに
・要所要所で岩やタイルなどのテクスチャを貼って雰囲気を出す

というもの。
そして、私自身は個人開発者である前にUnityアセット制作者
出しているアセットは
・短い秒数なのに綺麗にループする環境音
・256×256という超軽量ながらタイリングで高解像度対応できるシームレステクスチャ
という二種のアセットを販売しています。

つまりは、その二つを極限まで目立たせる企画なのです。
ということで、

・tweetが伸びる

・見る人が増える

・アセットを買ってくれる
という流れができて、
普段よりも売り上げアップしました。

そのお金でまたアセットを買って効率が上がり今後につながりました。
ゲームを個人で作るには、人間の寿命はあまりにも短いです。
なので全てを考えて設計して無駄なく活動したいのです。

 

▼負の側面と失敗した部分

しかし、良いことばかりではありません。

ピーク時の伸び幅はあっても、それを過ぎるといつも通りに戻ります。
つまり「伸びやすいtweet」ネタ切れしたら終わりということです。

専業のビジュアルアーティストと違い、
「ゲーム個人開発者」は目立たない地味な成果物も多く、
さらには作業の大半がSNS映えしないという致命的な欠点があります。

かといって、先ほども書きましたが
SNSで目立つだけを考えるとゲームが完成しなくなります。
以前、私はSNSでモチベを上げて開発を続ける話なども書きましたが、
それだけが目的としてすり替わってしまった場合は
いつまで経ってもゲームが完成しない偽ゲームクリエイターが出来上がります。

それに対して、今回のようなビジュアル面でのストックと連投という形をとりましたが、
結局のところ実装作業も同時に増えていくので「ゲーム自体が完成しなかった」という結果に。
久々に帰った実家の家族にも「いつ完成するの?」と言われてへこむ。

例えば、
商業的に成り立っているチームなら
ビジュアル面での制作と地味な作業を分業することで
常に息切れせずに投稿してSNSできますが…

人を雇って莫大な金を使って、
遊ぶ時間も寝る時間も惜しんで自分の理想のゲームを作る。
それでも売れるかどうかわからない。
もし外したら莫大な金銭的損失が残り、
文字通り人生をかけて制作に挑んできた作品を否定されると
人生を否定されたような気分になる。

(想像しただけで滾ってしまいます)

ただの趣味にそこまで賭けられるギャンブル狂は少ないと思います。

 

▼そのことから導き出した解決策

得意なモノを探して伸ばしていくしかない。
技術的に、実力的に、強くなろうと決心しました。
SNSの数字に惑わされず、強い心を持つこと。

そして、これらの実験結果については
「あくまでも今の私の実力から導き出したやり方である」
ということであり、
もっとビジュアル面で強い人なら壁を突破してRT拡散されてフォロワー数も伸びたりするので
正直、このような小細工は不要だと思います。

しかし、そんなビジュアル面でも強くて、さらには開発技術もあって時間もある人などそうそういない。
だったらどうするか。現状を見直して実力に合わせたプランを考えてみることに。

 

▼私自身の現状について

現在はゲーム自体完成させるために自分のレベルに合わせたゲームを考えて企画しています。

・なるべく簡単な仕様で楽しませるゲームを企画する
→例の歩くだけのゲーム
結局、ゲーム性自体が面白くない気がして保留にしてます。
(現在、面白くなるアイディア検討中。思いついたら急に作業に復帰するかも。)

・ゲームとしての骨組みを先人が作ってくれている企画に挑戦する
→スマホ向け脱出ゲームを制作中

という流れです。
スマホゲーについては、思ったよりも地味な実装と調整が多く、正直舐めてました。

実は実験開始の直前、2021年の5月ごろには企画自体が出来上がっていたのですが、
当時は直前までフォロワー数が伸びていたタイミングだったのに
コレ(スマホゲー)の開発を進めた瞬間にフォロワー数が激減して、
投稿に対するリアクションもほとんどなくなったことでモチベが落ちた経緯もあります。
(そうです。私が思いっきりSNSの数字に惑わされる偽ゲームクリエイターです。)

その後「あぁー!!SNSでチヤホヤされてぇーなぁあ!」と思って
ビジュアル面でのアイディアをストックしたのですが
それをやってどうなる?何が得られる?と考え直し、
上記のようなアセットストア流入への仕掛けをしたり、
実験後は「より面白いゲームになるまで投稿せずに裏でストックし続けよう」と思い今に至ります。
(ベストなのは、ゲームを完成させてから数か月かけて
リリース準備と情報公開、インプレッションがピークに達したときにリリース)

かといって、また次に連投できるまでネタが貯まるまで全くtweet無しもどうかなと思ってます。
なので、伸びないだろうなと思いつつも進捗は可能な範囲でアップしています。

全くtweetしないパターンも以前試してみたこともあるのですが、
そうなると次に投稿したtweetが伸びるようになるまで
物凄く時間がかかってしまいました。

なので伸びづらくても何かしらの投稿を続ていれば、
普段見てくださっている方々が「コレはいいね!」と本気で思った時に拡散してくれるので続けます。

そして、表向きのスマホゲー開発と投稿を続けながら、
裏では一度保留にした本命「歩くだけのゲーム」を研いでおきます。
スマホゲーのリリースで得たモノをPC向けゲームに活かしていきます。

ということで、今後とも暖かく見守ってくれたら嬉しいなって思います。
長い文章でしたが、読んでいただいてありがとうございます。

 

▼あとがき、おまけ(不確定要素と調整)

ここから先は明確な話ではないのであくまでもおまけとして書きます。
(確証がないので妄想話として聞き流してください)

Twitterの仕様による伸び方の問題もあり、
上記の内容以外にも微調整も必須でした。

特に、タグや投稿の仕方によっては目立たないどころか
いわゆるシャドウバンのような形になって他人の目に映らない状態にされたこともあったので。
ということで、以下に色々と気にしていた部分をまとめ。

・曜日によって伸び方が違う
自分の場合は木曜日が異常に伸びる。時間帯としては9時がベストだった。
(しかし、出社時間が安定しないのと予約投稿も連発するとインプレッションがあからさまに下がったので時間はまちまち。)

・動画が一番伸びやすかったが、その長さも関わってくる
動画が最後まで再生されたかどうかのデータも自身で確認することができ、それらも判定にかかわっていると思われる。
尺が長すぎると最後まで見てもらえずに伸びが悪くなるが、逆に短すぎても伸びづらかった。
最終的に自分の場合は30秒前後が一番伸びやすかった。
そして、最初の数フレームで一番興味を引けるように目立つモノを持ってくるように。
プレイ動画にしても、不要な部分はガンガン削ってから投稿してます。

・タグを付けるか付けないか
仕様は公開されていないので予測に過ぎないが、タグを増やせば増やすほどハードルが上がり、初動でそのハードルを越えられないと逆に全く露出が無くなって伸びなくなった。

・特定のキーワードを含めるか否か(トピック機能?)
進捗、だけだと伸びないが、ゲーム開発進捗という単語を入れると伸びた。
タグに比べてRTは伸びないが、フォロワー外からのいいねが増えた。

・文章の長さ
あまり長い文章だったり、複数のトピックにまたがるようなキーワードがいくつも含まれていると露出を減らされる気がします。
これも自分の場合はですが、統計的に短い文章+30秒動画が一番伸びやすかった気がします。

・それらをどのタイミングで付けるか?
実験当時は同じタグを連続で投稿すると、3回目あたりのtweetでインプレッション激減しました。
なので一番伸びる木曜日にピークを合わせるようにして、

タグもキーワードも無しの投稿を土日で出す

月曜日でキーワード投稿、見てくれる人を増やす

火曜日でタグ付き投稿

水曜日で何もなし投稿
(仕様上、何もつけなくても前回まででリアクションした人の目には映るっぽい)

木曜日でタグ付き投稿

という流れが一番良かった気がします。
(しかし、仕様は明言されていないので勘違いである可能性も否定できず。)

そういった仕様は常に変化していくので
それらに対応するには、
・投稿を連続する上で調整しながら考察する
・そのためにはストックを沢山持っておく必要がある
・仕様を作っている人がユーザーに何をさせたいのか考える
・過去の歴史から考察する
などの思考を持つしかないかと思われます。

特に過去のインターネットの歴史から見る事例としては、
ブログ全盛期の検索エンジン対策とその変遷と似たような動きを辿っているところがあるので
それらを踏まえて考察するようになってからはインプレッションが伸び始めました。
(コレについては複雑で長くなるので今回は省きます)

この手のインターネット史については、
次々と新しい情報が出ては消えて波にのまれていくばかりで
中々信用に足る一次史料が見つけづらいところもありますが
うまくまとまってくれれば今後の役に立ちそうな予感もしております。

Unity_Sci-Fi 背景アセット歩き比べ

「Unity アセット真夏のアドベントカレンダー 2021 Summer!」 27日目の記事です!
今回はUnityの背景アセットの紹介をさせていただきます。

 

▼はじめに

Unityアセットストアには
背景モデルは星の数ほど公開されていますが、

私自身、買ってみたけど
「デモ動画で見たのとイメージが違った!」
ということが多々ありました。

特に、
「三人称視点でキャラを動かすタイプのゲーム」を作っていると、
スケール感の違いやコライダーの設定、
実際にキャラを歩かせたときの道の幅など、
様々な問題にぶち当たりました。

そして、背景モデルアセットって結構高い!

ということで、
少しでも同じような使い方をする皆様方の参考になればと
SciFi系に絞った背景アセット9種(買った当時合計3万8千円分程)の
デモSceneで人型のキャラを歩かせる動画を作成してみました。

 

▼SciFi Industrial Level Kit 2.0.

というわけで、まずは一つ目。

工場系の背景モデルです。
動作も軽快で質感も作りこまれています。

全体的に非常に完成度が高く、
デモSceneでは視界に映らない背景を表示しないタイプのLODが設定されていました。

コライダーも丁寧に設定されており、
実際にキャラを歩かせてみても問題ありませんでした。
塔のような背景の側面にも乗れたりします。

そしてこちらの二つ目のデモでは
「地上から差し込む光」が表現されております。

他のアセットでありがちな表現手法として、
ポストプロセスやビジュアルエフェクト系のアセット(特にAura2あたりが有名)がありますが、
こちらのSceneではVolumeオブジェクトで再現されています。

 

 

▼Sci-fi laboratory – modular interior and props

二つ目は研究所のような施設の背景アセットです。

白を基調とした綺麗な設備です。

床のprefabはパネル単位になっているので調整が効きやすいのもGOOD。
コライダーは床と天上以外は設定されていないため、
壁や各オブジェクトに対しては各々が設定する必要があります。

 

▼Sci Fi Cityscape

巨大な街の背景モデル。

設定についてはクセが強く、独自のカラースペースや特殊なマテリアルも使われています。
実際、この動画だと設定が壊れているなどして本来の実力を発揮しきれいていない状態です。

しかしながら、巨大な街であるにも関わらず動作が非常に軽く、
更にはデカール状の遠景用ディテールも用意されていています。

特に遠景に適していますが、
コライダーはある程度設定されているので建物の近くを歩かせたりすることは可能でした。
上級者向けですが、うまく使いこなせば最強レベルの背景アセットだと思います。

個人的にはシューティングゲームやレースゲームの背景とかに使いたいかも。

 

▼cyberpunk – High City

浮遊する車が飛び交う街のアセットです。

このアセット、2021年8月26日現在で5.49$と破格の安さを誇る上に
中身も作りこまれていて物凄いアセットです。

この作者さん、
他にも格安でサイバーパンク系のアセットを多数公開されております。
同一の作者さんのアセットで揃えることでゲームの世界観を保てますし、
安価に背景や小物系を手に入れることができるので是非ともおススメしたいです。

 

▼Cyberpunk Outpost

メタリックな建物のモデル。

重厚な感じのマテリアルですね。

デモSceneではコライダーが怪しいところもありますが、
実際にアセット内に含まれているprefabには丁寧にコライダーが設定されていました。
(おそらく、意図的に外している?)

実はこちら
上記の「Sci Fi Cityscape」(巨大な街のモデル)と
同じ作者さんのアセットなのですが、
構成や設定が随分と異なっていました。

銃で撃ち合うゲームとかに使ったら雰囲気出そうですね。

 

▼Dark City2 – Cyberpunk Pack

壮大な街のモデルです。

このアセット、作りこみが凄まじく
LOD用のモデルが複数解像度で作られていたり、
地面のマテリアルには雨粒のアニメーションも設定されていたり、
他のアセットには無いようなレベルのディテール感と完成度の高さでした。

動画では動作が重くなっている場面もありますが、
これはフルバージョンのデモSceneで全てのモデルを表示しているからであり、
実際に常識の範囲内で使う分には描画の割に非常に動作が軽いです。

また、コライダーの設定もされていますが
空中に浮いている建物は遠景用のモデルであり、
コライダーが省かれていて解像度も低めになっていました。
(Backgroundフォルダに入っているモノ)

それらはかなり軽量だったため、
試しにスマホでビルドしたら普通に動くレベルでした↓

また、実際に3DCGのゲームとして動かしてみたところ、
余分な背景を削って使う分には派手なエフェクトを乱発しても余裕で動いてくれています。

※キャラモデルはVRoid、衣装はOFUJI STORE 様から

値段は高いものの
相応に完成度が高いアセットです。

 

▼Sci-Fi Styled Modular Pack

お次は趣向を変えて
ローポリ系の軽量素材。

こちらは無料アセットです。

シンプルに使い勝手が良いアセットです。
デモSceneの二つ目では外に雪が降っていました。

この作者さんは現在無料アセットを複数出されているので
ローポリ系を試してみたい方は是非。

 

▼Sci-Fi base

これまた凄まじい完成度の巨大アセット。

Dark City2 – Cyberpunk Pack と同じ作者さんのアセットです。
こちらはHDRPに対応しています。

※キャラモデルはVRoid、衣装はOFUJI STORE 様から

やはり、作りこみは凄まじいのですが
その割に動作が軽いので使いやすいアセットです。

更に他のアセットと違うのは、
建物の内部に入れることです。

ほとんどのアセットは建物の外側だけ作られていて
内部に入り込むことができないものが多いのですが、
こちらは建物内部に入って階段の上り下りや通路の中の移動も可能です。
ゲームとしての表現やレベルデザインの幅が広がるので非常に素晴らしい。

あと、巨大な基地の外は砂丘になってたので
バイクのアセットで疾走したりしました。

総合的に見ても最強レベルのアセットなので
レベルの高いステージ素材が欲しい方には是非ともお勧めしたいです。

 

▼Neo City Free Sample Kit (HDRP)

最後。KitBash 3D というCGモデル販売サイトから出しているモデルのUnityアセット版。
今回使ってみたのは無料お試し版のアセットです。

非常に完成度が高いです。

THE 建物アセット、といった感じであり
リアル系の大型建造物がメインです。

その他にも沢山のアセットを販売しており、
2021年8月25日現在、$218.90で売られています。

ゲームのステージというよりも、
むしろ映画の背景のようなアセットなので
Unityを映像制作に使っている方のほうが使いこなせるのかも。

以上、背景アセット紹介でした!
少しでも皆様方のアセット選びの助けになれば幸いです。

Invector + playmaker ノンコーディング開発でどこまでできる?

adventcalendar2020

※この記事は「Unity アセット真夏のアドベントカレンダー 2020 Summer!」27日目の記事になります。
前日の記事は澪rumさんの「Magnetic Scroll Viewの紹介」です。
翌日の記事はぴちょんさんの「アセットのパワーで初めてのゲームをつくった話」です。

前置き

今回紹介させていただくのは「playmaker」というプログラミングせずにゲームを作れるアセットです。

しかし、私自身も使う前までは色々と不安がありました。ざっくりまとめると、

1、どこまで作れるのか?
(途中で完成しなくてスクリプトを勉強しないといけなくなったりする?)

2、将来性、発展性はあるのか?
(他のアセットを買っても連携できなくて作品の幅が狭まるんじゃないか?

3、どうやって作れるのか?
(下手したらスクリプトを勉強するほうが簡単なんじゃないか?

ということ。

今回の記事はそれらの疑問にお答えできればという意図でplaymakerを紹介していきます。

要するに、
「たとえプログラミングができなくても立派なゲームを作れることを証明したいです!!」ってこと。

 

1、実際どんなものを作れるの?

こんな感じのモノです。

リンク;UnityRoom【>>>X】(ブラウザゲーム)

参考動画↓

自分の軌道に当たってはいけないというスネークゲームを立体化したものです。

ひたすら生き延びた時間を競うエンドレスモード、ステージごとに三つのリングをくぐるステージモード、NPCと戦うVSモードという三つのモードで構成されたある程度複雑なゲームです。

これはほとんど全てplaymakerで作られていて(スマホのタッチでプレイヤーの角度を変えるところだけscriptを書きましたが)、以前はGoogleのプレイSTOREでも公開していたスマホゲーム兼PCゲームです(以前は FLYFISHという名前でした)。

ここまでできちゃうんです。

 

2、どうやって使う?

どうやって使うのか。

これに関しては私も購入するまでは想像つかなかったので一番不安でした。

なので、今回の記事のために動画を作成してみました。

基礎的なwindowの説明、状態とアクションの関係性、2Dアクションゲームのプレイヤーの動きの基礎、変数の保持と表示までです。

たったの30分程度でここまで作れてしまうんですから、1週間もあればちょっとくらい複雑なゲームだって作れちゃいます。

この動画で少しでも実際の使い方について想像がついてくれたら嬉しいです。

 

3、発展性・将来性

ここまで、何もないところからシステムを作る話をしてきましたが、

じつはこのアセットの真価は、上記のような全くの0からシステムを作るパターンではなく、むしろ他のアセットと組み合わせたときの使いやすさと作業の効率化にあると、私は思っております。

特に、Invectorさんのテンプレートアセットとの組み合わせです。

何故、他のアセットと組み合わせるのか?

確かに、プレイヤーキャラをplaymakerで動かすことは可能!

しかし、それでは複雑になりすぎる、管理がどんどん大変になっていく。

さらには、ゲームパッドとキーボード操作両方に対応して、かつスティックの微細な傾きの取得と反応の実装はとても複雑。playmakerには向かないのです。

なので、Invectorさんのアセットなどの完成度の高いアセットと組み合わせることで補完し合えるのです。

例として、このような感じに↓


キャラの移動や銃のシステムはInvectorで、1、高速移動 2、時間停止&ショートワープ 3、空中浮遊はplaymakerで実装しております。

これも全部、上記の基本の動画でやったようなことの応用です。需要があればそのうち動画で解説してみます。

 

まとめ

・プログラミングせずに楽してゲーム作りたい!→でも、playmakerよくわかんないし不安?

三つに分けた不安に対するアンサー

・どんなモノを作れるの?
→その気になれば複雑なモノだって作れる。

・どうやってつかうの?
→動画見て! わかんなかったら聞いて!

・発展性は?
→他のアセットと組み合わせて使うといいよ!

【Unity】Vroidを2Dsprite化して使う

▼この記事について

Vroidで作ったキャラを2Dスプライトアニメーション化して使うまでの解説です。
(あくまでも参考記事へのリンクを紹介するまとめに近い形です)
序盤はコーギーエンジンというアセットの紹介です。

実際にVroidを2D素材化した様子↓

 

▼ことの発端

最近急に2Dゲームを作りたくなったのでコーギーエンジンというアセットを買いました。

 

このアセット、簡単に説明すると
・2Dキャラを動かす・武器を持たせて攻撃する(遠隔武器がメイン)
・HPやゲームオーバー処理、敵AI
などの2Dゲームに必須な要素をまとめた完成プロジェクトです。

 

物凄く便利で他にはないような細かいところまで実装されているスゴイやつなのですが
多段ジャンプ、ダッシュ、梯子、泳ぎ、しゃがみ移動、等々、実装されているアクションが多すぎて
アセットストアを探してもピッタリ合う素材が見つからないのです!
(あっても歩き、走り、攻撃、ジャンプ、くらいの素材パックのみ)

ということで、2D素材を自前で一から作ってもよいのですが、それではあまりにも時間がかかりすぎます。
実は以前、Zbrushでモデル作成→Blenderでアニメーション→cyclesでレンダリング→After Effectsでスプライトシート化、とかやっていたのですが、相当手間がかかりすぎて挫折しました。

今回はそのリベンジを兼ねて今度こそゲームを完成させるための現実的な手段の確立が目的です。

全てて作業でやるのは非現実的。
かといって、2D素材としてはアセットストアでも売ってない。
だから3Dの素材を2D素材として出力することに。

 

▼元素材の用意

今回必要なのは、
・3DCGモデル素材
・モーション素材
以上。

そしてできるだけコストを抑えつつ、
自由に好きなキャラを作れるようにVroidを使いました。
ざっくり説明すると、ゲームのキャラクリみたいにモデルを作れるソフトです。

VRoid Studio | VRoid

出力したらUnityにインポートします。
参考記事↓

「VRoid Studio」で作った3Dモデルを「Unity」で動かしてみよう(下準備編)

これだけでモデルはOK!
髪の毛や服の物理演算もついてきます。

 

▼モーション素材の用意と録画

あとはモーション素材。
自分は以前購入したこれを使いました。

無料版もあります

さて、アニメーションさせたら次は録画。
自分は以前、Sprite Sheet Creatorというアセットを使っていたのですが、
Veoidに使うとなぜかレンダリング結果では服が脱げているバグに遭遇したので別の手段をとることに。

公式アセットでUnity Recorderというものがあったので、それを使いました。↓

 

▼Unity Recorderの使い方

使い方は簡単。とりあえず参考記事を↓

Unity Recorder の使い方

基本は上記の通りで、今回は「背景を透過させたpng」を出力したいのでそのための設定項目は以下の通りです。

 

赤枠で囲った「Capture Alpha」にチェックを入れればOK。

これで背景透過の素材が出力されます。
あとはその連番画像をシーンにドロップすれば完成!

フレームレートや解像度を落とせばスマホゲーム向けにもVroidキャラを使えそうなので表現の幅が広がりそうです。
コーギーエンジン以外でも使える手法だと思いますので是非試してみてください。

SabreCSG Level Design Tools の使い方

最近無料化したモデリングアセット
「SabreCSG Level Design Tools」

使い方と、使用するメリットについての記事です。

画像解説だけだとどうしても詰まってしまうポイントが多かったので
日本語の解説動画を作成してみました。

▼解説動画


SabreCSG Level Design Toolsの使い方を日本語字幕つきで解説。
オブジェクトの生成、マテリアルの編集、メッシュの分割まで。

続きを読む

新作ゲーム「立体迷宮ウッドマン!!」

Unity roomに新作ゲームを投稿しました!

→『立体迷宮ウッドマン!!』

 

概要

ウッドマンが立体迷路を攻略する!!
シンプルでゆったりとした癒し系ゲームです。

今回初めて、念願の「Unityで3DCGのキャラが歩き回るゲーム」を作ってみました。
実は、これまでのゲームで頂いたコメントがほぼ「怖い」という感想だったので、
あえてポップで癒し系なゆるいゲームにしてみました。

ウッドマンのコミカルな動きや環境音で癒されてくれたらうれしいです!

続きを読む

Unity1週間ゲームジャム作品「CLOSED SPACE」に使用したアセット9個を紹介!

前回に引き続き、Unity1週間ゲームジャム参加作品の「CLOSED SPACE」についての記事です。

このゲームは、閉鎖空間に囚われた主人公がゴールを目指して脱出する3DCGゲームです。
ステージ2以降は敵に捕まったらアウトなので、うまく回避しながらゴールを目指します。

今回はそのゲームの製作に使用したアセットを紹介!
以下、アセットの一覧です↓

続きを読む

Unityアセット作りの進捗状況

前回の記事でUnityのアセットストアへの移行について書いたので、今回はその進捗状況について。

実はMaterialアセット自体はほぼ完成しているのでアセットの紹介動画やスクリーンショットの作成などを進めている段階です。

 

▼新たに作成したScene

その紹介動画に使うためのシーンがこちら↓

この画像、Unityのリアルタイムレンダリング中のスクリーンショットなのですが、配置しているオブジェクトは全部、モデリングせずにUnityのデフォルトのオブジェクトだけで構成しています。

続きを読む